オリンピックあれ、
どんなスポーツであれ、
それらを見て思うことは、
スポットライトを浴びる
選手の後ろには影がある。
だからこそスポットライトは、
眩いばかりに光り輝く。
光と影―――。
それは表舞台と舞台裏、
と言い換えてもいいかも知れない。
ほんの一瞬の栄光に
長い歳月の努力があり、
そうした努力が報われない人たちもいる。
僕自身はそうした
スポットライトの影に潜んだものが見たい、
と思うのです。
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To.バレー部OB、監督殿
はしかが流行して
リーグ戦も思わぬ影響が出ました。
現在8チーム総当りの
前半戦を終えて5勝2敗。
入替戦を視野に入れて
リーグ戦の後半にのぞみましたが、
はしかが蔓延して
試合も危ぶまれる状況に追い込まれました。
そして昨日および一昨日のリーグ戦では、
当初のスタメンの3人が
入れ替わる事態に追い込まれ、
果たして試合になるのだろうか、
との不安を抱かせました。
チームはパワーがない分、
コンビネーションを活かす必要がある。
選手個々人に力はあっても、
連携プレーの善し悪しで
試合の流れは変わる。
それには練習で培った、
あうんの呼吸が必要です。
正直なところ、
試合にならないんじゃないかと感じましたが、
どうしてどうして頑張っていました。
リーグ1位と対戦した試合は、
1セット目は俄か仕立てのチームながら
互角の試合運びで、
なかなかやるなぁと感じさせました。
結局は大事なところで、
ミスが出て1セットもとれずに敗退。
そして翌日も、
見せ場を作りながらも
緒戦で退けたチームに敗退。
チームはなんとなく、
仕方ないなぁ、
という雰囲気もあったように思います。
しかし一方で、
良い面もありました。
最後の3試合で、
公式戦出場のなかった選手が
続々と登場。
先発の駒を欠いているので、
当然といえば当然ですが、
そもそもこのリーグ戦、
はしか蔓延の影響が出たときは
リーグ戦の大勢は決まっていました。
上位への入替戦の望みは絶たれ、
既に3位か4位という位置は確定していた。
ならば、と思い切った布陣を張って、
どれ位の力が発揮できるのか、
それを見るのも愉しいし、
先発陣以外の選手が、
どんなプレーをするのか、
それにも期待がかかりました。
今年の新人のS君、F君、
これまで出場機会のなかった、
G君、U君、M君など、
あっと驚くような選手起用。
Y君は前衛も経験して
新鮮な驚きがありました。
そして何よりも選手個々人が、
のびのびと、
そして愉しそうにプレーしているのが、
印象的でした。
それを見ながら、
はしかの功罪を解いて、
プラス面の方が大きかったのでは、
と感じました。
選手ひとりひとりは、
バレーをする限り、
公の舞台でプレーしたい、
と思うのが当然でしょう。
熱い視線が集まるコートで
自分のプレーを見せる。
それこそが、
スポーツをする人間にとっての
醍醐味だと思うのです。
スパイクが決まって、
得点した瞬間の快感、
ブロックで相手の攻撃を
封じ込めたときの歓び、
それを迎え入れる、
チームの仲間や観客席の歓声。
それらのどれもが、
スポーツをする愉しさであり、
歓びだと思います。
そして大学生活の中で
一度も公式戦の舞台を
踏むことなく終わるより、
あのとき、あの場所でプレーした。
たとえそれがサーブミスであったにせよ、
何にも代え難い思い出になるのではないか、
と感じました。
苦い思い出も、
懐かしい思い出に変わることもあるし、
公式戦の初舞台は、
一生の思い出になると思います。
2018.11.28