3日目。
グリーン島。
ケアンズは、
グレイトバリアリーフの玄関口。
目の前には、
サンゴ礁の海が広がり、
世界中からこの美しい海を見ようと、
大勢の観光客が訪れる。
そうした珊瑚礁の手近な拠点として
この日のグリーン島がある。
ケアンズの桟橋から
高速船で50分ほど。
やがて珊瑚礁の島、
グリーン島が見える。
お目当ては、
真っ青な美しい海に
体を浮かべて疲れを癒し、
珊瑚礁を泳ぐ魚たちと戯れること。
グリーン島でのオプショナルツアーには
往復の船旅だけでなく、
シュノーケリング体験と、
グラスボトムボートの
二者択一で選択できる
コースがセットされている。
男3人と娘はシュノーケリングを選び、
ほかはグラスボトムボートを選んだ。
とはいえシュノーケリングは、
器具の貸し出しだけで
特別な指導はない。
今回は排水弁のない基本タイプ。
泳ぐことができれば難しくない。
水中眼鏡と足ヒレを着けて
魚になったつもりで泳ぐ。
それだけのこと。
沖に行けば、
海の中には珊瑚礁があり、
魚が泳いでいる姿を見ることができる。
とはいっても、
魚の泳ぐ姿はあるが、
岸から近いせいか
魚影は薄く、
魚の数が少ない。
20年前に訪れたケアンズでは、
海に停泊する浮島で
シュノーケリング体験をした。
透明度の高い海に潜って水中散歩。
本格的なスキンダイビングではないが、
海の中には、
トロピカルフィッシュがたくさんいて、
魚の群れを間近に見ることができた。
もうひとつのコース、
グラスボトムボートは、
船底がガラスでできた船に乗って
船の上から海の中を見る。
大きな亀が泳いでいたよね、
魚もたくさんいたよね、
と子供たちと話していたから、
海底探検を愉しむことができたのだろう。
グリーン島は珊瑚礁の島。
グラスボトムボート組を含めて、
まずはひと泳ぎ。
美しい海の前には、
珊瑚のかけらでできた
真っ白なビーチが広がっている。
島を覆う熱帯雨林で
小鳥が囀り、
さざ波がささやく。
砂浜で体を休めていると、
どこからともなく鳥が歩いてくる。
見渡すと、
ここにも、そこにも、向こうにも。
しかも人懐っこいというか、
物怖じしない。
人のいる傍に寄ってきて、
あろうことか足を突っつき、
食べ物があれば食い漁る。
手で追い払うようにすると、
飛ぶのではなく走りだす。
観察すると、
どうやらこの鳥は飛べないらしい。
後でNETで調べてみると、
クイナと呼ばれる鳥の一種だという。
近くの看板には、
動物に餌をやってはいけませんとあり、
加えて餌をやると法律で罰せられます、
とある。
動物は自然とともに生きてこそ、
その環境の中で生きることができる。
人間はそうした自然の掟に
逆らってはいけない、
との戒めの警句でした。
その日はグリーン島で、
泳いで、シュノーケリングをして、
グラスボトムボートに乗って、
食事をして、
帰路を辿る桟橋に向かった。
すると背後から「アッ超やばい!」、
と叫ぶ声がする。
振り向くと日本人の若い女性。
桟橋の上から身を乗り出して
海を見ている。
そこには亀が泳いでいたが、
それが叫ぶほどのことか・・と思う。
それも「超」のつく形容詞で、
やばい、とはなんだろう。
亀が泳いでいると、超やばい??
日本語はどんどん乱れている。
その日はホテルに帰って、
プールで泳ぎ、
ヨットハーバーを前にした
シーフードレストランで食事。
ホテルから徒歩10分ほどの
オープンエアのレストラン。
ケアンズで評判の店らしい。
オイスターを戴き、蟹を食し、
たくさんのシーフードを並べて、
美味しく戴きました。
3日間を通じて天気に恵まれた。
お陰で日焼けに苦しみましたが、
それはそれとして素敵な旅行でした。
旅には+αの付加価値を加えたい。
いつもそう思う。
ケアンズは亜熱帯性気候。
ここは一年を通じて気温が高く、
この時期は乾季。
素晴らしい天候のもとで
景色にも恵まれ、
家族揃って旅行ができた。
これはなによりの財産で
最高の思い出。
それを胸に刻みながら、
感謝されながら、
感謝して、
幸せを感じることができました。


2018.11.23