シンガポール滞在は4日――
観光はともかく、
美味しいものを求めて歩いた記憶が鮮明です。
二日目。
雨も上がり観光の重い腰があがる。
手始めに、
ガーデンズ・バイ・ザ・ベイへ。
シンガポールの象徴ともいえる風景が、
この辺りにある。
マリーナのウォーターフロントに面して
3本の柱で構成された建物が、
マリーナ・ベイ・サンズで、
船の形をした建物の展望台にプールがある。
その異様な形は観る人の目を引き、
イマジネーションをかきたてる。
その傍らにハスの形をした建物があり、
その横にこの日訪れた、
ガーデンズ・バイ・ザ・ベイがある。
これは言うなれば未来型植物園。
その庭園の中の不思議な形をした建造物が、
スーパーツリーで、
巨大な木のカタチを模している。
数年前の我が家のカレンダーにこれがあった。
それが初っ端の1月で、
眼にした瞬間、
えっなにコレ!?と思った。
巨木が並んでいるように見えたが、
眼を凝らして見ると、
どうやら人工の建造物らしい。
調べるとスーパーツリー、
と呼ばれるものと知りました。
いかにもSF的な風景で、
シンガポールを未来都市と称するのは、
この辺り一帯の風景を指している。
ガーデンズ・バイ・ザ・ベイは植物園。
その中にスーパーツリーは10本ほどあり、
その間に橋をわたして
周りを展望するのがスカイウェイで、
ちょっとした空中散歩の気分が味わえる。
シンガポールには、
不思議な魅力がある。
ある人に言わせれば、
シンガポールを一度訪ねて、
もういいやと思う人と、
ハマってしまう人との二通りあるらしい。
暫く歩くとそれがわかる。
日本にはないなんらかの魅力を感じて
何度も足を運ぶ人がいる。
街はクリーンで安全。
安全は金を払っても買えないこともあるが、
シンガポールでは日本と同様、
それが殆どタダで手に入れることができる。
未来都市でありながらエキゾチック。
それが、シンガポール。
シンガポールは物価が高い。
シンガポールを紹介する番組で、
この国では車が驚くほど高いと話していた。
街には日本車も走っているが、
プリウスがなんと1500万円!
なぜそんなことがと思ったが、
ある人が教えてくれた。
シンガポールは経済も豊かだが、
観光立国でもある。
それを誇りにする国が、
渋滞して車も走れないようでは国の恥。
海外のお客さんが安心して喜ぶような国に、
というのが国是でもある。
シンガポールは狭い島国。
車が欲しいと思う人全てが買えば、
街は渋滞してそうした建前も崩れてしまう。
かくしてそれに代わるのが地下鉄。
島の中を縦横無尽に走る地下鉄は、
だからこそ運賃も安い。
市内を散策し、
ホテルで一休みして、
パームビーチシーフードへ。
シンガポールの名物料理には、
チキンライスやチリクラブなど色々ある。
そのチリクラブを提供する店も
たくさんあるが、
なんといっても、
パームビーチシーフードがいちばん。
味もいちばんだが、
ロケーションもベスト。
美味しいものを、
美味しい場所で。
それを満足させるのがこの店、
というわけで、
日本で予約して、
川に面したテラス席を確保した。
18時半から2時間ほど。
テラス席は昼間は暑いが、
夕方はめっきり涼しくなり、
夜景と、対岸のマリーナ・ベイ・サンズの
レーザーショーを観ることができる。
ショーは20時から15分ほどで、
ホテルの屋上辺りから
色とりどりのレーザーを発光し、
シンガポールの夜景を彩る。
それを目の前で観ることができるのが、
このテラス席というわけ。
さらには50mほどのところに、
マーライオンパークのマーライオンがある。
まさしくシンガポールの絶景中の絶景を、
しかも夜景のベストの時間に
観ることができた。
至れり尽くせり。
メニューのチリクラブは、
蟹を一匹調理したもので、
美味ではあったけれども
食べるのに手こずった。
日本の蟹とは違い、
食べ馴れるのも大変だろう。
三日目。
昼少し前にホテルを出て、
サークル線で30分、
ポタニックガーデンへ。
地下鉄を降りるとすぐ目の前が門。
この植物園はかなり広く、
園内を廻ると汗びっしょり。
この日は娘夫婦とは別行動で、
お目当てのラン園までは遥か遠い。
暑い思いをしたが、
見ればラン園は見事で、
この国で唯一の世界遺産でもあるらしい。
ホテルに戻り、
ショップで買い物をする。
この夜の予定は、
8時にチーズ&チョコレートバーへ。
マリーナ・ベイ・サンズの55階にあって、
57種類のチョコレートとチーズが食べ放題。
チーズ好きやチョコレート好きには、
たまらないだろう。
このレストランのセールスポイントは、
シンガポールの夜景を愉しみながら
食事ができること。
マリーナ・ベイ・サンズの展望台は、
宿泊者以外は有料で2000円。
それなら食事をしながら、
夜景を愉しめれば一石二鳥だよね、
ということで、
この日のレストラトランとなった。
シンガポールの夜景を見下ろす絶景。
前夜は対岸で蟹を食べながら夜景を愉しんで、
翌日はそれを見下ろした。
普段出来ないことをする。
それも旅の醍醐味で、
この旅ではそれを味わうことができました。
4日目。
フライトは夜10時。
チェックアウトの12時までホテルで過ごし、
その後、チャンギ空港へ。
2018.11.2




マリーナ・ベイズ・サンズ



