ハレクラニな日々、
3日目――
オアフ島の北側、
ノースショアで
スカイダイビングをした。
と言っても僕じゃなく、
長女の旦那とウチの奥さんが・・。
旦那のご両親はショッピング。
彼は二度目の挑戦で、
あの感激が忘れられないと言う。
スカイダイビングができる所へ
車で1時間ほど。
アメリカ産の熊五郎のような人が、
派手な大型バンで迎えに来た。
ホノルルを一歩出れば田舎道。
のんびりとした畑が広がり、
その間の一本道を突き進む。
やがて小さな飛行場が見え、
僕と娘は地上からスカイダイビングを見物。
手続きを経て、
いざ大空へ!!
彼らがセスナ機に乗りこむ。
空に飛んだらすぐに降りてくるのかな、
と思ったら、
なかなか姿が見えない。
娘は僕の一眼レフを構えて、
いつ来るともしれない彼らを、
空を見上げて待っていた。
高度4,200mほどの上空。
20分ほど見上げていたが、
空ばかり見ていたので首が痛くなった。
豆粒より小さな彼らを、
大勢の中から探すなんて至難の技。
見過ごさなきゃいいが、
と思っていたが、
パラパラとそれらしき物体を発見。
パラシュートがみえる。
それは、右へ、左へと旋回しながら移動する。
アレらしい。
だんだん大きく見えて、
なぜかピースをしている。
泣けるというか、
そのハッピーそうな姿がなんとも痒い。
その後も旋回しながら
ゆらりゆらりと舞い降りてくる。
興奮していた。
降りるとすぐに、最高!!、
と言ってのけた。
空の上ではセスナ機で旋回し、
眼下には青い海や島が見える。
雲よりも遥か上空にあり、
その景観が素晴らしかったという。
飛行機を飛び降りるときは、
怖いという恐怖感を感じる間もなく、
押し出されるようにセスナ機から落下。
まさに落下、そして急降下。
天気晴朗。
雲ひとつない快晴で、
落下した瞬間は最高速度200kmはあったはず。
それも怖くなかったという。
なんだコイツは、と思ったが、
とにかく、スカイダイビング最高!と
言い放った。
ともあれ、
旅は至れり尽くせりだった。
食事は美味しかったし、
なかなか体験できないこともした。
シュノーケリングでは、
珊瑚礁の海で魚と戯れ、
スカイダイビングもした。
僕は高所恐怖症で、
とてもそんなこと、
心臓がバクバクしちゃいそうでやめたが、
4,000m の上空から降下する体験は、
スリルと快感に満ちているのだろう。
空から舞い降りるときに見る大海原、
遥か眼下にのぞむ大地。
全てが未体験ゾーン。
Happyで素敵な日々を過ごすことができました。
お二人さん、
本当にありがとう!
その思い出は一生の宝です。


最近は旅先でゆったり
過すことが愉しくなった。
ヨーロッパの人たちは、
長いバカンスをリゾートで過す。
それが彼らのライフスタイルで、
僕自身もそんな風に、
ヨーロッパナイズされたわけじゃないが、
少し旅なれて、
旅に対する価値観が変わったように思う。
気忙しく、
ただ目新しさを求めて
旅から旅へ。
観光地から観光地へと足を伸ばし、
旅のめまぐるしさこそ、
旅の醍醐味と感じていたが、
でもそれは多分勘違い。
旅のスタイルは多様化して、
旅の価値観も変容するのだろう。
リゾートと弾丸ツアー。
旅のスタイルにこの両極がある。
かつては弾丸ツアーに傾斜していた。
どうせお金をかけるなら、
できるだけたくさんのものを見よう、
色々な経験をしよう。
当然といえば当然で、
それが刺激的。
見るもの全てが新鮮で、
新しい発見がある。
日本では見られない、
その土地や国に伝わる文化や歴史遺産。
そして美しい自然の風景など。
そうしたものを写真を通してではなく、
実際に自分の目で見て、
感じることで、
その映像を脳裏に刻み込むことができる。
それでこそ旅の醍醐味で、
旅の感動といえるだろう。
行ってみてわかること、
実際に目にして実感できること。
だからこそ旅は、
新鮮でたくさんの発見がある。
時間と空間の異次元の世界で、
日頃の喧騒や多忙な生活から、
自分の心を解き放し、
気持をリフレッシュすることで、
新たに生まれるものがある。
それを創造的再生、
人生の充電と呼ぶことがある。
人の価値観や創造力は絶えず変化するが、
それにはそのための刺激も必要だろう。
そこに旅を通じて学び、
生まれるものがある。
自らの視線を拡げながら、
時折り目の前の映像を転換してゆく。
その刺激が大事。
同じ時間を延長するだけでは、
ブレイクスルーは生まれない。

2018.9.28