原宿発

そして原宿――。
今では小ギャルが徘徊し、
修学旅行生が行き交う、
日本の観光スポットと言うべき処ですが、
あの街もかつては、
子供・小ギャルはそこのけそこのけの、
ヤング・アダルトの
最先端のおしゃれな街でした。
裏通りを歩けば、
今の自由が丘にあるような、
人には教えない、教えたくない、
ちょっとお洒落な店があって、
訪れるときの愉しみでした。
喫茶店も地下に潜れば、
他にはない美味しいスウィーツが並んで、
変ったメニューの店もある。

竹下通り

少し趣向の違う利用もあった。
学生時代は図書館をよく利用した。
試験が近づくとまずは、
原宿裏手の代々木中央図書館に。
二番手は、
有栖川ノ宮公園の隣の東京都中央図書館に。
どちらもきれいで、静かで、
勉強するには好適な環境でしたが、
人気が高いほど人の出入りも多く、
順番待ちの行列がありました。

それはともあれ、
公園通りをのんびり歩いて行くと、
やがてNHKから
代々木公園の入口にさしかかり、
右手にはお馴染みの代々木体育館が見える。
そして正面には、
映画のロケにもよく使われた
代々木公園への横断歩道橋がある。
この歩道橋から眺める原宿の通り、
そして表参道は、
賑わいの中にほっとする雰囲気があって、
のんびりと車が流れるのを見ていました。

歩道橋を渡れば、
目の前には代々木公園――。

東京オリンピック選手村の跡地である
代々木公園は、言わば東京のオアシス。

広々として、のんびりとして、
青葉若葉の季節は新緑が目に鮮やかで、
1年のうちでいちばん美しい季節。
公園の中では犬と散歩する人や、
楽器を抱えて演奏する人、
テニスやバドミントンに興じている人など、
日本の公園の中でもとりわけ西欧風で、
のんびりした公園だと思う。
木々を吹き抜ける風もさわやかで、
足を延ばせば、
明治神宮や表参道もすぐ近くにある。

代々木公園

気持ちのゆとり――。
今は何をするにも気ぜわしく、
気持ちのゆとりも忘れがちですが、
足の赴くまま、
気の向くままにのんびりと歩く。
そんな雰囲気が似合う、
公園通りが好きでした。

今でも原宿はよく行きます。
その当時ののんびりした雰囲気はなく、
週末ともなれば、
有象無象の人の群れ、
とりわけ最近、目立つのが、
海外からの観光客。
以前はアジアの観光客ばかりでしたが、
今は万国旗のように色とりどり。
顔で判別はできませんが、
色々な国の人が来ているなと感じます。

表参道を歩いていると
猛暑の中に長蛇の列ができていた。
お目当てはパンケーキの店、
エッグスシングス原宿店。
その日は夏休みで、
とりわけ厳しい猛暑の中!!

いつ入れるともしれない長蛇の列ができて
4時間待ちとの話もある。
信じられない!!
美味しいには美味しいが、
それほどのものかなとは思うのですが。

エッグスシングス原宿店

渋谷、
そして原宿。

この街は流行の最先端で、
ここから新しいなにかが始まる。

2018.8.22