同じ音楽でも
指揮者が変われば違った音楽になる。
音楽は人それぞれの感性で、
感じ方も違い、
ルールも法則もないわけで、
それこそ自分が感じたまま、
そのままといえるのでしょう。
人には人それぞれの感性があって、
それが個性であり、
魅力でもあるのですから。
僕自身も中学から高校、大学、
そして社会人になってからも
音楽が大好きでした。
音楽は悦楽ーー、
至福の時間をもたらす
最高の愉楽と思っていましたが、
いつしか仕事が忙しくなり、
音楽とは疎遠になって、
以前ほど音楽を聴くことはなくなりました。
けれど僕の底に流れる音楽好きは、
決して消えることはないでしょう。
音楽を聴けば感動に震え、
涙が溢れることもあります。
そして音楽は全身で感じるもの。
耳で聴いて、
頭で感じるだけではない、
というのが僕の音楽に対する持論です。
だから音楽を聴くときは、
できれば大音響で、
体全体で感じたいと思うのです。
最近は音楽の愉しみ方も変わりました。
高校時代から買った音楽は、
もっぱらレコードと呼ばれる代物で、
旧世代の再生機器は居間から追い払われ、
今では人目に触れることなく
ひっそりと眠っています。
最近は音楽の聴き方も
ステレオからiPodに代わり、
5チャンネルのサラウンドシステムで聴く、
というスタイルに変わりました。
さらには最近、
BOSEのsoundsportという
ワイアレスヘッドホンを贈り物で戴き、
これがかなりの優れもの。
使い勝手が良く音質も上々で
専らこれで音楽を聴いています。
とは言っても
目の前で聴く臨場感に勝るものはありません。
かくいう我が家には、
ピアノプレーヤーがあります。
子供たちがピアノを弾いていたときの名残で、
ピアノの付属品ですが、
プロの演奏家のピアノ演奏をFDで再生し、
一流のピアニストの演奏を
目の前で聴くことができます。
鍵盤が動き、
生の迫力と臨場感を味わうことができます。
それが素晴らしい。
話は逸れますが、
「We are the World」という音楽ビデオを、
レンタル店で借りたことがあります。
この曲の誕生秘話や、
背景などが盛り込まれた、
メイキングビデオ形式のVHSビデオで、
最後に曲が披露されます。
作詞・作曲は、
マイケル・ジャクソンとライオネル・リッチー。
アフリカ難民を救済するためのチャリティで、
プロデューサーは、
音楽界の巨匠・クインシー・ジョーンズ。
彼らは大勢の音楽仲間に呼びかけ、
そのひとりひとりが曲のワンフレーズ、
ワンパートを歌うというカタチで
曲作りに参加しています。
メンバーには、マイケル・ジャクソンや
ライオネル・リッチーは勿論のこと、
スティービー・ワンダー、ダイアナ・ロス、
ディオンヌ・ワーウィック、レイ・チャールズ、
ポール・サイモンなど錚々たる顔ぶれで
アメリカを代表するトップアーティストでした。
最初にこれを聴いたときは、
魂が揺さぶられるように感動し、
涙なしに聴くことはできませんでした。
この曲に込められた想いの深さ、
動機の純粋さや新鮮さ。
そして彼らは一様に、
この曲作りの動機に共感し、
無償で参加することに同意した、
と語っています。
彼らの心の熱さや
人に対する想いの温かさ。
そういったものが彼らの歌う姿に凝縮し、
見る人に深い感動を誘います。
その後もビデオを録画して
何度も聴きましたが、
ビデオシステムもVHSからDVDに変わり、
今では聴くこともできなくなりました。
あるときその曲をふと思い出して
YouTubeで検索すると、
なんとこの曲がありました。
トップアーティストが歌う姿はそのままで、
同じ曲がいくつか登録され、
アクセス数は驚いたことに
4,000万を越えていました。
今もなおこの曲が
世界中の人に愛され、
聴かれている証と言えそうです。
とは言え最近になって再びアクセスしたところ、
この映像が著作権に触れるらしい。
削除されては登録される、
といったことを繰り返していました。
2018.8.17