中国人の国民性①

欧米の地図を見ると、
日本は世界地図の端っこにある小さな国。
遠い、目立たない、知らない。
だから日本に行こうとする人が
少ないのは当然だろう。
それでも欧米人にとって、
日本はエキゾチックな国に映るらしい。
最近は日本文化の関心が高まり、
Cool Japan に象徴される国。
ともあれ世界の、
日本への関心が高まることはよいこと。
単に産業立国や経済大国という代名詞ではなく、
優れた日本の文化を知らせ、
日本の魅力を高めていくことが必要だろう。

観光立国・日本――
来日する観光客が増えたが、

その中でも急増したのが中国人観光客。
最近の経済発展の影響で、
日本に足を運ぶ人が増えた。
とりわけ最大の人気スポットは富士山。
年ほど前、
山中湖のほとりにある忍野八海に行ったとき、
ごった返す観光客の中でも、
中国人観光客の多さにびっくりした。
大型観光バスを5台ほど連ね、
中国人パワーに圧倒された。

新宿の歌舞伎町でも
中国人観光客を見かけた。
バスから降りて舗道にスーツケースを積み上げ、
これからどうしようという風に話し、
やがて荷物番をひとり残して散って行った。
不思議な光景だ。

中国人は見れば大体わかるが、
日本人と見分けがつかない人もいる。
エレベーターの中でも
日本人と思っていると中国語を話し、
驚くことがあった。
それに威圧感を感じる訳ではないが、
マナーの悪さに辟易することがある。
メトロの中で大声で話す中国人の女の子がいた。
スカートの裾は乱れ、
話し声が周りに聞こえても平気。
中国人は国際社会に出遅れて、
最近になって世界の舞台に登場し、
そうしたルールやマナーに
馴れていないせいかもしれない。
マナーの悪さをあげればキリがない。
大声で話し、ごみを散らかし、
煙草の吸殻はポイ捨て。
列車待ちのホームで、
日本人なら行儀よく並んで待つが、

中国人は電車が来れば列を無視して、
扉に殺到することがある。
中国の旧正月の列車は、
故郷に向かう客でごった返す。
列を作らず割り込みは当たり前で、
列車が到着すると窓から荷物を放り込み、
席の取り合い、奪い合い。
そんな光景がテレビに映っていた。
中国人は礼節を重んじる国だったが、
文化大革命以降の中国では、
我先にと他人を押しのけて
競争に勝つことが優先される社会になった。
拝金主義の国でもある。

車を運転するには、
任意保険への加入が常識。
中国でも車の所有率が高くなったが、
保険に対する感覚が日本とは全く違う。
日本人が中国の友人に、
どんな保険に入ったのかと聞くと、
車両保険のみ。
じゃあ人を跳ねたらどうするんだと訊けば、
車の方が大事だからという。
車の修理代は高いが、
人が死んでも大したことない。
聞いた人は呆気にとられ、
中国人の、人の命に対する感覚は、
どうなっているのか、
と思ったそうだ。
中国では人の命より車。
車が全損すれば数百万円必要だが、
人が死んでも50万円程度だという。
中国では車が普及したが、
事故があった場合の保障環境は整っていない。
中国でも交通事故で人をはねれば
救急車を呼ぶのは普通。

しかし最近は救急車を呼ぶことなく、
自動車で被害者を何度もひいて轢き殺す事件が
続発しているという。
事故で死亡した場合の賠償金は、
最高約300万円と決まっているが、
場合によっては、
重傷被害者の補償の方が高くなることがある。
重傷を負わせて多額の賠償金を払うより、
死んでくれた方が安上がって、
どういうこと!!

事実、路上で寝ていた少女が、
二度も車に轢かれたが、
誰も助けず放置される映像が
インターネットに流れて、
日本のニュースでも取り上げられた。
この事件は中国でも大きく取り上げられ、
生活は豊かになったが、
道徳観が薄れてきたなと感じる人が多い。
びっくりびっくりの中国事情です。

2018.6.20