スティーブ・ジョブズ

Appleは
最先端のIT情報技術を
開発した企業として、
今もなお健在です。
そしてその旗振り役をしたのが、
その当時ときの人となった
スティーブ・ジョブス。

彼は6年ほど前に亡くなりましたが、
i-Phone、i-Pod、i-Pad などを世に広め、
Appleを一躍業界のスターダムに
押し上げました。

彼はカリスマ性を備えた優れた経営者。
彼の最大の功績は、
企業発展の創造的発想を
世に示したことではないでしょうか。
そんなこともあって、
その当時彼の本を立ち読みし、
しっかり読もうと
買い求めたことがありました。

彼はAppleの共同創業者でしたが、
社を業界のトップに導くまでには、
様々な紆余曲折がありました。
彼は一時、会社を追われ、
再び戻ると破綻寸前の会社を建て直し、
世界のトップ企業に押し上げましたが、
それだけでなく
この著書の中には
企業成功の鍵としてだからAppleは
世界のトップ企業になることができた、
と思わせるエッセンスが詰まっていました。
なによりも発想が違う。
考え方の視点が違う。
当たり前の視点ではなく、
思考過程の原点に立ち返って、
なにがいちばん大切か、
なにが必要かそれを常に考えた。
シンプルにして使いやすく。
それは改善を重ねて得られるのではなく、
まず初めに使う人の視点、
使う側の目線で考える。
今あるものの延長線に置くのではなく、
絶えずガラガラポンで
ゼロスタートで考える。

そして使う人の目線で、
なにがいちばん便利で、
なにが必要か。
それを徹底的に考え抜く。
その思考の過程には一切の妥協を許さない。
最も望ましいものをカタチにする。
まずはシンプルであれ。
あらゆる無駄は切り捨てよ。
i-Phone、i-Pod、i-Pad。
それらはそうした思考の中から
創り上げたもので、

だからこそ単なる改善ではなく、
まさしく革新そして新鮮。

ステーブ・ジョブズ

例えば、
キーボードは必要か

との疑問があるとする。
PCなどのIT機器に
キーボードがあるのは当たり前で、

使い手はそれを通じて操作する。
そんな当たり前のことに
疑問を抱く人はいない。
けれど彼はキーボードがあるために
使い勝手が悪いと考える。
キーボードなしで文字を打ち込めないか。
全てを操作することができないかと問う。
それがマルチタッチパネル方式。
これをPCの画面上だけでなく、
なんと携帯の小さな画面の上でも
実現してしまう。

それだけでなくより美しく
と考えるのは彼の美意識の賜物。
どんなIT機器であれ、
最高に美しく。
それはSimple is Bestとの
考え方で貫かれている。
だからこそAppleの出す商品は
限りなく美しい。

なにかに絞りこむということは、
イエスではなくノーということだ。

彼の言葉の中にそんな言葉がある。
Appleは彼がCEOに着任した当時、
さまざまな膿に悩まされていた。
さまざまな才能が、
さまざまな商品を生み出し、
可能性を探って大海を漂流していた。
それを再生するために
40種類におよぶ製品の中から、

4つの製品に絞りこむという荒療治を実行し、
そのときに述べた言葉がこれだった。
ジョブズ氏の功績は、
徹底した選択と集中。
コアコンピタンスに絞りこむことだった。

水道からいくらでもタダの水が出るけど
みんなお金を出してミネラルウォーターを
買ってるじゃないか。

音楽は無料でインストールするもの。
その中で彼はあえて
有料で楽曲をやりとりする
ネットストアを提案したが、

これには当然のこと、
多くの批判的意見が出た。
しかし彼はこのような返事をして、
iStoreを通じた音楽販売を実行し、
それが一大旋風を引き起こした。
今では音楽をNETで買うことが
当たり前になって、

世界最大の音楽販売企業に成長した。
お金を払っても欲しい
と思わせる価値があれば

必然的に人は集まる、
との戒めになった。

One more thing.

彼のプレゼンの常套句だった。
彼のプレゼンテーションには説得力があり、
有名でしたが、
この言葉には
微妙なニュアンスが含まれている。

自らの思考パターンに
なんらかの付加価値を加える。
そのためには
改善の延長線にあるなにかではなく、

なにが望ましいのかを考える。
One more thing。
ワクワクするようななにか。
それがコレです。

 

 

 

2018.2.23